🍃 兵庫・神戸 墓じまい相談デスク 無料相談フォーム

【実例】墓じまいで高額請求されたトラブル事例と、見積書に潜む7つの危険サイン

「離檀料300万円」「撤去費用が相場の2倍」――墓じまいをめぐるトラブルは年々増加しており、国民生活センターにも深刻なご相談が寄せられ続けています。

問題の本質は、墓じまいが「一生に一度」の出来事であるため、ご家族の側に相場観や判断材料が不足している点にあります。本記事では、公的機関に寄せられた実際のトラブル事例を分析し、「お見積書のどこを見れば危険な兆候がわかるのか」をわかりやすく解説します。

なぜ、墓じまいで高額請求トラブルが多発するのか?

お墓じまいは「一生に一度」経験するかどうかの出来事です。そのため、ご家族の側に「相場」や「適正な手順」の知識がなく、お寺や業者からの言い値に従わざるを得ない状況になりがちです。
ここでは、国民生活センター等に実際に寄せられた3つのパターンのトラブル事例をご紹介します。

1 お寺との「離檀料(りだんりょう)」トラブル

お寺の檀家をやめる際にお渡しするお布施を「離檀料」と呼びます。本来は「これまでのお礼(お気持ち)」ですが、法外な金額を請求されるケースが相次いでいます。

【実例1】80代女性に「300万円」の請求

墓じまいをお寺に申し出たところ、これまでのお礼として300万円を要求された。「払えない」と伝えると、ローンを組むように勧められた。

出典:国民生活センター 見守り新鮮情報

【実例2】ご先祖様8名分で「700万円」の請求

70代女性のケース。お寺から「過去帳に8人の名前が載っているから」という理由で、法外な700万円の離檀料を請求された。

出典:PRESIDENT Online(国民生活センター取材記事)

【実例3】改葬許可証にサインしてもらえない

高額な離檀料を拒否したところ、お寺が態度を硬化させ、役所の手続きに必要な「埋蔵証明」への署名捺印を拒否されてしまった。

参考:Forward Law(弁護士解説)
💡 対処法のポイント

離檀料の一般的な相場は「5万円〜20万円程度(法要1〜3回分)」と言われています。法的な支払い義務はないため、法外な請求には毅然と対応し、こじれそうな場合は行政書士や弁護士など第三者の専門家に間に入ってもらうのが安全です。

2 石材店・解体業者との「費用」トラブル

【実例4】相場の2倍!どんぶり勘定での請求

通常であれば20万円程度で済む広さのお墓の撤去に対し、「工事一式」として40万円以上の高額な請求をされた。

出典:国民生活センター 苦情情報データ

【実例5】「指定石材店」を理由に言い値で契約

民営霊園で「工事はうちの指定業者しか使えない」と言われ、他社との相見積もり(価格比較)をさせてもらえず、割高な料金を支払うことになった。

参考:大塚法務行政書士事務所

【実例6】安すぎる業者に頼んだら追加請求

ネットで見つけた最安値の業者に依頼したが、工事が始まってから「基礎が深かった」「重機が入らなかった」と理由をつけられ、後から高額な追加費用を取られた。

出典:国民生活センター 苦情情報データ

3 ご親族間での「意見の食い違い」トラブル

【実例7】事後報告で親族関係が修復不能に

良かれと思って長男が一人で墓じまいを進めたところ、後になって親戚から「なぜ勝手に先祖の墓を壊したのか」「相談がなかった」と激怒され、疎遠になってしまった。

参考:ライフドット(親族間トラブル事例)
💡 対処法のポイント

墓じまいで最も精神的なダメージが大きいのが親族トラブルです。お墓の権利(祭祀承継)がご自身にあっても、必ず事前に関係者全員に相談し、「なぜ墓じまいが必要なのか(継ぐ人がいない等)」を丁寧に説明し、費用の分担についても話し合っておくことが鉄則です。

家のリフォームと同じ!「見積書の危険サイン」7つのチェックポイント

お墓の撤去工事は、実は「ご自宅のリフォーム」とよく似ています。もし家のリフォームで、明細が一切なく「工事一式:〇〇万円」とだけ書かれた紙を渡されたら、少し不安になりませんか?

墓じまいでも全く同じです。以下の7つのサインが1つでも当てはまる場合、そのお見積もりには注意が必要です。

要注意 1. 「墓じまい一式」の金額が全体の大部分を占めている

内訳を書かず「一式」で済ませる見積もりは、何にいくらかかっているかをごまかしている典型的なサインです。石の撤去費、運搬費、処分費がそれぞれいくらなのか、きちんと明細を出せない業者とは契約を急ぐべきではありません。

要注意 2. 「石の処分費」に重さや量の記載がない

墓石の処分費用は、お墓の面積ではなく「石の重さ(立米やトン)」で決まります。ここが「処分費 一式」となっている場合、実際の処分量に関わらず、多めに見積もられている可能性があります。

危険度:高 3. 「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」の発行費用がない

撤去した墓石を山や空き地に不法投棄せず、法律に沿って正しく処分したことを証明する書類がマニフェストです。極端に安い見積もりを出す業者は、この処理費用を削っているリスクがあります。

確認必須 4. 重機が入らないお墓なのに「職人さんの人件費」が安すぎる

霊園の通路が狭くクレーン車が入らない場合、すべて手作業になり人件費が大きく跳ね上がります。現場の状況と人件費のバランスが取れていないお見積もりは、後から「想定以上に時間がかかった」と追加請求される口実になりがちです。

危険度:高 5. 「事前の現地調査」なしで最終金額を提示してくる

写真や口頭の説明だけで「〇〇万円でやります」と断言する業者は要注意です。地下に埋まっている基礎コンクリートの量などは、実際に現場を見ないと分かりません。必ず現地調査をした上で出された見積もりだけを信用してください。

要注意 6. 「追加費用が発生する条件」が書面に明記されていない

「掘ってみて基礎が予想以上に大きかった場合は追加費用をいただきます」といった条件は、口約束ではなく必ず書面に残してもらう必要があります。上限額が分からないまま契約を進めるのは危険です。

要注意 7. 支払いのタイミングが「工事着手前に全額前払い」になっている

健全な経営をしている石材店であれば「完了後の全額払い」か、大きくても「着手時に半額・完了後に半額」が基本です。全額前払いを強く要求してくる業者は、経営状態が不安定で、万が一のトラブルの際にお金が戻ってこないリスクがあります。

トラブルに遭ってしまった時の相談窓口

もしお寺や業者からの法外な請求でお困りの場合や、ご自身での交渉が難しいと感じた場合は、一人で抱え込まずに速やかに公的機関へご相談ください。

消費者ホットライン(局番なしの「188」)

お近くの消費生活センターや相談窓口をご案内する全国共通の電話番号です。(※「いやや(188)!泣き寝入り!」と覚えましょう)
専門の相談員が、間に入っての交渉方法や、法的な対処についての助言を行ってくれます。

全国の消費生活センター等一覧(国民生活センター公式サイト)

本記事の事例出典・参考リンク

本記事の執筆にあたり、以下の公的機関から発表されている事例を参照しています。